こんにちは。オンライン書店「Chapters bookstore(チャプターズ)」を運営する書店主の森本萌乃です。
ヨーロッパ編に続いて、今回はアジアとアメリカ大陸。どこへ行くときも、本だけは必ずカバンに入れていきます。
趣味を「旅先での読書」と公言する、旅好き・本好きの私。そのため、旅のお供の選書にはすこしだけ自信があります。
この記事では、主にアジア・アメリカ旅行へ行く際にぜひ持っていって欲しい本を20冊、国別に紹介します。
舞台が重なる小説と、複数の国を周遊するような旅エッセイを中心に。海外文学も時折入っていますが、読みやすさを重視して選書しました!
実際に読んで選び、熱量がどうか伝わればと時間をかけて紹介文を書いたので、特にご旅行前の方はどうかどうか信じてトランクに入れてくださると嬉しいです笑
この記事を書いた人|森本萌乃
書店主・選書家、株式会社MISSION ROMANTIC代表。オンライン書店「チャプターズ」と東京・市ヶ谷の「チャイと選書」を運営。小説・エッセイを中心に月数十冊に目を通す。愛読書は『アルケミスト』と『その手を握りたい』。旅先での読書が人生のご褒美。著書に小説『あすは起業日!』(小学館)。
旅に持っていく本の選び方|3つの条件
気合を入れて旅行に本をたくさん持っていったのに、結局ほとんど開かなかった。そういう経験、ありませんか。私も何度もやりました。失敗を重ねてたどり着いた条件が、3つあります。
条件① 持ち運べる重さであること
本は意外と重いんです。複数冊持っていきたい方は、文庫をメインにKindleも組み合わせるのがおすすめ。Kindleは暗い機内でも読みやすいです。単行本で読みたいとっておきの作品は、1冊に絞って大事に読むといいでしょう。
条件② ジャンルを変えて持っていくこと
ミステリーとエッセイ。短歌と恋愛小説。複数持っていく場合はジャンルを変えると、気分転換にもなっていいです。現代と時代小説、みたいに時空を変えることも私は時々します。
条件③ これから行く国と、つながっていること
小説の主人公が歩いた通りを、翌日の自分が歩く。ガイドブックでは味わえない体験です。旅先と本の世界が重なる瞬間って最高ですよね!作品はできれば、その土地に何らかのリンクがあるものを。
チャプターズでご紹介する本は、全て読了した本だけ。
オンライン・実店舗ともに、実際に読了しお勧めしたいと心から感じた本だけを扱うのが私たちのモットー。なのでこのブログも、同じ方針で書いていきます!
旅の本はとくに、読んでみないと分からないんです。たとえば 『舞台』 はニューヨークに旅にでた青年の物語。タイトルだけでは分かりませんが、ホットドッグに自由の女神にセントラルパークに、もうニューヨークが満載なんです!こういう出会いがあるから、選書って楽しいです。
人が選ぶからこそ、タイトルからは想像がつかない意外性もあるように選んでいます。好きなジャンルなので、まとめも楽しく進みました^^
今回の選書が気になった方は、チャプターズの選書もきっと好みに合うはず。ぜひ覗いてみてくださいね。
アジア・アメリカ旅行に持っていく本20選【一覧】
まずは一覧でどうぞ。読みやすさの★5段階は実際に読んだ体感でつけていますので、個人差はあります。書名をタップするとその本の紹介へ飛びます。持って行きたい本を、気軽に探してみてください。
| 書影 | 書名/著者 | 舞台・ページ・読了しやすさ |
|---|---|---|
| 中国・上海(1冊) | ||
![]() | 01🇨🇳#9(ナンバーナイン)原田マハ/宝島社文庫 文庫本/長編小説 | 上海・東京 |
| 香港・マカオ(1冊) | ||
![]() | 02🇭🇰未必のマクベス早瀬耕/ハヤカワ文庫JA 文庫本/長編小説 | 香港・マカオ |
| 台湾・台北(2冊) | ||
![]() | 03🇹🇼小さな場所東山彰良/文春文庫 文庫本/連作短編 | 台北・紋身街 |
![]() | 04🇹🇼路(ルウ)吉田修一/文春文庫 文庫本/長編小説 | 台湾・台北 |
| タイ(2冊) | ||
![]() | 05🇹🇭愉楽の園宮本輝/文春文庫 文庫本/長編小説 | タイ・バンコク |
![]() | 06🇹🇭観光ラッタウット・ラープチャルーンサップ/ハヤカワepi文庫 文庫本/短編集 | タイ各地 |
| ベトナム(1冊) | ||
![]() | 07🇻🇳午前三時のルースター垣根涼介/文春文庫 文庫本/長編小説 | ベトナム |
| カンボジア(1冊) | ||
![]() | 08🇰🇭インドラネット桐野夏生/角川文庫 文庫本/長編小説 | カンボジア |
| 韓国ほかアジア(1冊) | ||
![]() | 09🇰🇷光をえがく人一色さゆり/講談社文庫 文庫本/短編集 | 韓国・香港・ミャンマー他 |
| アメリカ・ニューヨーク(2冊) | ||
![]() | 10🇺🇸舞台西加奈子/講談社文庫 文庫本/長編小説 | ニューヨーク |
![]() | 11🇺🇸スーツケースの半分は近藤史恵/祥伝社文庫 文庫本/連作短編 | ニューヨーク他 |
| アラスカ(1冊) | ||
![]() | 12🇺🇸旅をする木星野道夫/文春文庫 文庫本/エッセイ | アラスカ |
| ハワイ(1冊) | ||
![]() | 13🇺🇸まぼろしハワイ吉本ばなな/幻冬舎文庫 文庫本/中編小説 | ハワイ |
| キューバ(1冊) | ||
![]() | 14🇨🇺表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬若林正恭/文春文庫 文庫本/旅エッセイ | キューバ |
| グアテマラ(1冊) | ||
![]() | 15🇬🇹グアテマラの弟片桐はいり/幻冬舎文庫 文庫本/旅エッセイ | グアテマラ |
| 国をまたぐ旅へ(5冊) | ||
![]() | 16🌏もの食う人びと辺見庸/角川文庫 文庫本/ルポルタージュ | 世界各地 |
![]() | 17🌏明日は、いずこの空の下上橋菜穂子/講談社文庫 文庫本/旅エッセイ | 英・豪・イラン他 |
![]() | 18🌏キャラヴァンは進む─銀河を渡るⅠ─沢木耕太郎/新潮文庫 文庫本/エッセイ | 世界各地 |
![]() | 19🌏アルケミスト 夢を旅した少年パウロ・コエーリョ/角川文庫 文庫本/長編小説 | スペイン〜エジプト |
![]() | 20🌏グッド・フライト、グッド・ナイトマーク・ヴァンホーナッカー/ハヤカワ文庫NF 文庫本/エッセイ | 空の上 |
今回ご紹介する本、すぐに読了するよりも、作品によってはあえて途中で止めて飛行機の中や現地に持っていくことをおすすめします。読了の瞬間をその土地で迎えることが、旅先読書の至福の瞬間になるはずです!
※ ページ数と読了しやすさ★は、チャプターズの独自データです(★5=最も読みやすい)。個人による感想で根拠はありません。また作品によっては版ごとにページ数が異なります。
※ 本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。Amazonのアソシエイトとして、Chapters bookstoreは適格販売により収入を得ています。作品の選定はすべて書店主の実際の読書にもとづくもので、掲載順・評価に広告的な意図はありません。
中国・上海に持っていく本|上海が舞台の小説
中国・上海/長編小説
#9(ナンバーナイン)

東京でアートを売っていた深澤真紅が、宝石店で出会った中国人実業家に請われて上海へ渡り、彼のためのアートコレクションを組み立てていく物語。異国の地での愛と名誉とマネーゲーム、帯にあるアジア版プリティ・ウーマンの口説き文句も納得!
旅のお供にいい理由
- 上海の骨董市と、水郷の橋
- 東台路の骨董市場や、水郷の町・朱家角の放生橋が出てきます。いつか私も行ってみたいと、行きたいリストが増えました。
- 原田マハさんのアート小説のなかでは、ぐっと大人向け
- 美術よりも恋愛の比重が高め、原田マハさんの初期の作品です。いまと十数年前が交互に進む構成で、壮大なラブストーリーです!
書店主のおすすめポイントお姫様願望のある女性は間違いなくハマる!しがない表参道の販売員が上海に導かれていく変遷は、定番のシンデレラストーリーです!かと思えば、読み進めていくと、女性の芯の強さを感じる成長譚にもなっています。上海の夜景にうっとりするような読後感。上海出張や旅行が決まった女性に渡すと、もうきっと喜ばれる、女性の憧れが詰まった世界観です!個性的な登場人物たちも魅力。
Amazonで見る香港・マカオに持っていく本|香港が舞台の小説
香港・マカオ/長編小説
未必のマクベス

IT企業に勤める中井優一は、バンコクでの商談の帰りに立ち寄ったマカオで、「あなたは、王として旅を続けなくてはならない」と告げられます。直後に香港子会社の代表取締役への出向が決まり、そこから歯車が回りはじめる長編です。
旅のお供にいい理由
- 香港とマカオを、1冊で旅できる
- 中環(セントラル)のミッドレベルズ・エスカレーター、スターフェリー、雲呑麺の店。フェリーで1時間の2都市を物語が行き来するので、両方まわる旅程の方にはぴったりです。
- キューバ・リブレが飲みたくなる
- 主人公が繰り返し口にするラムとコーラのカクテルです。読んだ人がだいたい同じことを言います。香港のバーで頼んで、この本を開く夜を作ってみてください。
- 624ページ・読了しやすさ★2
- 今回ご紹介している20冊のなかでいちばん分厚い作品。ちょっと難しいですが、頑張ってください。中盤からは一気読みしたくなる面白さです。長距離便の往復なら、むしろちょうどいい分量かも。
書店主のおすすめポイントミステリーとしても恋愛小説としても読めて、なおかつ香港・マカオの空気が濃い。「アジアが舞台の小説を1冊」と言われたら、まずこれを出します。かつて友人にお勧めしたときにも「人生で好きな本が増えた」とお礼を言われて嬉しくなった思い出があります。内容としては、暗号チップや理系寄りの技術の話が続くところもあるので、そこは難しければ流し読みで大丈夫です笑。シェイクスピアの『マクベス』を知らなくても楽しめますし、むしろこの作品をきっかけにマクベスに興味が出るかも!
Amazonで見る台湾に持っていく本|台湾が舞台の小説
台湾・台北/連作短編
小さな場所

舞台は台北の紋身街(刺青店が並ぶ通り)。食堂の息子・小武の目線で、彫師のケニーや珍珠奶茶の屋台のおじさんといった、一癖も二癖もある大人たちに囲まれた街のひと区画が描かれます。
旅のお供にいい理由
- 読了しやすさ★5・6編の連作短編
- 1話40ページほどで独立しているので、夜市の合間でも読めます。台湾は移動が短い旅になりやすいので、この形式がよく合いそうです。
- 武昌街・漢中街、西門町のあたり
- ガイドブックが観光地として書かない場所です。同じ通りを歩いてから読むと、看板の見え方が変わります。
- 269ページ・薄くて軽い
- 文庫で持ち運びやすく、東山作品のなかでは読みやすい方です。
書店主のおすすめポイント台湾へ行く方に渡す本を1冊だけ選ぶなら、これです。薄い・読みやすい・台北の匂いが濃いの三拍子がそろっています。著者の東山彰良さんは台北生まれで5歳まで現地育ち。その土地を知っている人の書く街は、やっぱり密度が違うなと思います。
Amazonで見る台湾/長編小説
路(ルウ)

台湾新幹線の建設プロジェクトを軸にした長編。商社から台北へ駐在することになった多田春香を中心に、湾生の老人、整備士を目指す青年など、日本と台湾の何人もの人生が数年がかりで交差していきます。
旅のお供にいい理由
- 台湾新幹線に乗る日に読む
- 台北から左營(高雄)へ移動する予定があるなら、ぜひその車内で。いま自分が乗っているものが、どうやってできたのかがわかります。
- 台北の外側がたくさん出てくる
- 板橋、新竹、台中、嘉義、淡水。六合夜市や故宮博物院も。周遊する旅程の方ほど、拾えるものが多い1冊です。
- 美味しそうなストリートフードも必見!
- 仕事の重圧の疲れを食で発散する登場人物たち。生き生きとした台湾の様子が伝わり、食べたいものも増えます。
書店主のおすすめポイント『国宝』でもお馴染みの吉田修一さんのお仕事小説。2020年にNHKでドラマ化もされています。海外の方と仕事をしたことがある方は、きっとあるあるがいっぱい!納期の概念とか、日本人がいかに真面目かを知ります。旅だけでなく出張や駐在のお供にも。
Amazonで見るタイに持っていく本|タイが舞台の小説
タイ・バンコク/長編小説
愉楽の園

スチュワーデスを辞めてバンコクで暮らす日本人女性が、タイのリッチマンと、世界を放浪してきた日本人ジャーナリストとの間で揺れる恋愛小説。孤児のホテルボーイや逃亡中の青年作家の人生も、同じ街で交差していきます。
旅のお供にいい理由
- 茶色い運河と、雨季のスコール
- チャオプラヤー河とクローン(運河)を小舟が進む情景が何度も出てきます。何年経っても、この景色だけは覚えているという感想をよく見かけます。
- 観光のタイではない
- 屋台とマッサージとビーチだけがタイではありません。そこで生きている人たちの側から見たバンコクが書かれています。ザ・オリエンタルやサイアムスクエアも登場します。
書店主のおすすめポイントなかなか骨のある、読むのに気合いがいる作品ですが傑作です。あくまで恋愛を中心にしながら、旅先の情景や周囲の人間模様も楽しませてくれるのが嬉しいです。一言でいうと、「うっとり」。チャオプラヤー川を見ながら開いたら、さぞ気持ちのいい読書時間になるでしょう。
Amazonで見るタイ/短編集
観光

タイ系アメリカ人作家による短編集。観光客と地元の人が交わる場所を舞台に、少年や少女、老人がそれぞれの転機を迎える7編が入っています。表題作は、失明が決まった母と息子が最後にリゾート島へ出かける話。
旅のお供にいい理由
- 読了しやすさ★4・1話20〜50ページ
- 7編それぞれが独立しているので、移動中に1話、カフェで1話、という読み方ができます。
- 観光地の「裏側」が見える
- 闘鶏、徴兵くじ、難民の少女。ビーチリゾートのすぐ隣にある暮らしが書かれていて、タイの見え方が少し変わります。
- タイトルに二重の意味がある
- 原題は Sightseeing。「観光」と「光を観る」を重ねた邦題だそうです。読み終わると、その意味がじんわりわかります。
書店主のおすすめポイント短編集なのに、どれも読み終わったあとがどっしり重いんです。特に「こんなところで死にたくない」はファンも多い作品、注目して読んでみてください。この作家さん、2010年の文庫あとがきには「エージェントも連絡がつかない」と書かれていて、天才って早くに亡くなってしまうのかあなんて勝手に推測していましたが、2018年にはインタビューを受け、生存確認できたことが少し話題になりました。著者自身も数奇な人生を送る、まさに作家らしい作家さん。
Amazonで見るベトナムに持っていく本|ベトナムが舞台の小説
ベトナム/長編小説
午前三時のルースター

旅行代理店に勤める長瀬が、顧客の依頼で16歳の少年をベトナムへ同行する物語。表向きは観光ですが、実は4年前に出張先で失踪した少年の父を探す旅で、現地で動くほどに邪魔が入りはじめます。
旅のお供にいい理由
- 1995年のホーチミンが舞台
- ベンタイン市場、サイゴン川、バックパッカー街のファングーラオ。スマホもGoogleマップもない時代の旅なので、いまの旅とのギャップも含めて面白いです。
- 読了しやすさ★4・最初から最後までテンポがいい
- ミステリーなので先が気になって進みます。特に冒頭、成田空港の駐車場から始まるプロローグは私が出会った数ある小説のなかでも1位2位を争うほど大好きで、暗記しそうです笑。
- 360ページ・著者のデビュー作
- 旅行会社に勤めながら2年かけて書かれた作品で、サントリーミステリー大賞と読者賞のダブル受賞。旅行代理店の主人公の、旅前の段取りの描写が細やかで手際がいいのは、そのせいかなと思っています。
書店主のおすすめポイント人探し、というミステリーではいちばん人が死んだりしないジャンルかなと思います。ロードストーリーに近い形で物語は進行、消えた父はいるのかいないのか、明快な問いに向かうので読みやすいです。ベトナムの空気を感じられる小説ですし、とにかく冒頭のプロローグだけでも美しすぎます。成田空港で1ページ目を開くのもおすすめ。
Amazonで見るカンボジアに持っていく本|カンボジアが舞台の小説
カンボジア/長編小説
インドラネット

仕事が続かずゲーム漬けのダメ男が主人公。彼が高校時代の憧れだった友人を追って、単身カンボジア・シェムリアップへと飛びます。待っていたのは、その友人たちきょうだいの凄絶な過去でした。
旅のお供にいい理由
- 安宿と長距離バス、等身大の旅
- バックパッカーにも人気のカンボジア、まさにイメトレにもいいかもしれませんし、行ったことある方は懐かしいはず。
- 初めての海外が人探し
- 所持金も盗まれたり、パスポートを無くしたり、数々のトラブルが主人公を強くしていきます。
書店主のおすすめポイントこの本、手に取ったのが夜23時過ぎ、そこから夢中で朝方までかけて読了してしまった、一気読みが止められないミステリーです。私も人におすすめしていただきました!カンボジアの裏の顔が出てくるので、出発前に読むとちょっと怖いかもしれませんが、危機感持って行こうという自戒にもつながるかも。タイトルはヒンドゥーの宇宙観「インドラの網」から来ているそうです。
Amazonで見る韓国に持っていく本|韓国が舞台の小説
韓国・香港・ミャンマー他/短編集
光をえがく人

アジア各地の美術と、それに人生を動かされた人たちを描いた5編。淀川の河口で拾ったハングルのアドレス帳の持ち主を探して韓国へ渡る話から始まり、京都とフィリピン、香港、モンゴル、ミャンマーへと舞台が移っていきます。
旅のお供にいい理由
- 読了しやすさ★5・1編60ページほどの短編集
- 5編それぞれ行き先が違うので、自分が行く国の話だけ先に読む、という開き方もできます。
- 美術館のある旅と相性がいい
- 著者は東京藝大を出てギャラリーと美術館で働いてきた方です。作品の前に立ったときに何が起きるかが、経験から書かれています。
- 香港とミャンマーの2編は、現地の情勢が物語に入ってくる
- 観光では見えない部分に触れる話です。読んだあとに現地のニュースが少し違って見えるかもしれません。
書店主のおすすめポイントアジアを周遊する旅にいちばん合う1冊かもしれません。5編それぞれ国が違うので、移動するたびに次の話へ進めるのが気持ちいいんです。読後感は、アジアの現代アートミュージアムを回って帰ってきたような贅沢な気持ちになります。原田マハさんのアート小説が好きな方には、きっと合うはず。私も勝手に注目している若手作家さんです。
Amazonで見る
アジアの9冊は、ここまで。自分で本を決めるのが苦手な方は、選書サービスがおすすめ◎
チャプターズでは、プロの書店員があなたのために毎月1冊を選びます。毎年夏には「本で旅する」をテーマに選書をしており、チャプターズが一番力が入る分野の一つです。
では、ここからはアメリカ大陸へ!
アメリカ・ニューヨークに持っていく本|ニューヨークが舞台の小説
ニューヨーク/長編小説
舞台

29歳、初めての一人旅。行き先はニューヨーク。ガイドブックを丸暗記して意気揚々と降り立ったのに、初日に貴重品を盗まれて無一文に。間抜けだと思われるのが嫌で誰にも言えないし——自意識過剰な主人公の大冒険が始まります。
旅のお供にいい理由
- 1日4ドルのニューヨーク
- セントラルパークのシープ・メドウ、タイムズスクエア、5番街、ハイライン。お金がないからこそ、無料で過ごせる場所ばかりが出てきます。旅の予算が限られている方ほど刺さります。
- 人の目が気になる人へ
- 主人公の自意識がとにかく過剰で、笑えるのに、どこかで自分を見てしまいます。太宰治の『人間失格』が下敷きになっているので、苦手な方はご注意を。
書店主のおすすめポイント読みやすさ、保証します!ニューヨーク旅関係なくても面白い小説です。一人旅をしたことがある人なら、どこかで必ず自分を見つけられるはず。ニューヨークへ初めて行く方、それも一人で行く方に。そして、色々考えすぎて行動に移せない人にも、ちょっと勇気をくれるさわやかな作品です。ホットドッグ片手に読んでください。
Amazonで見るニューヨーク他/連作短編
スーツケースの半分は

フリーマーケットで青いスーツケースに一目惚れした真美が、憧れのニューヨークへ一人で飛ぶところから始まる連作短編。鞄は次の持ち主へ、また次の持ち主へと手渡されていきます。
旅のお供にいい理由
- 読了しやすさ★5・9編の連作
- ニューヨーク、香港、アブダビ、パリ、ドイツ。1話ずつ行き先が変わるので、移動の多い旅程にいちばん合います。
- 旅好き女性におすすめの1冊
- いろんなところに行けるので、なんだか得した気分。出発直前に急に不安になる場面から始まるので、ひとり旅がはじめての方は、行きの空港で読むといいかもしれません。
書店主のおすすめポイントエキナカ書店大賞を獲った1冊で、旅立つ人に手渡される回数が多い本なのかな〜と想像していました。誰かの旅を見送る立場の方。空港で渡す本としてもよく似合います。海外の「トラベリング・パンツ」という小説にも似た構成なので、海外のラブコメとかそういった世界観が好きな方にもおすすめ。読みやすくとってもキュートな1冊です。
Amazonで見るアラスカに持っていく本|アラスカの旅エッセイ
アラスカ/エッセイ
旅をする木

アラスカに18年暮らした写真家のエッセイ集。19歳のときに古本屋で見た一枚の村の航空写真に惹かれて村長へ手紙を書き、本当に行ってしまったところから、すべてが始まっています。
旅のお供にいい理由
- デジタルデトックスにもぴったり
- 1編が短く読みやすいです。星野さんが描く自然の瑞々しさと彩りに、自然と癒されていきます。日常のわずらわしさからOFFモードへとチェンジする、旅の始まりにも向いています。
- 行き先がアラスカでなくても効く
- カリブー、オオカミ、氷河。いま自分がいる場所とは別の時間が、同じ瞬間に流れているという感覚が、旅先だとよく届きます。
書店主のおすすめポイント20冊のなかで、行き先を問わずいちばんすすめやすい1冊かもしれません。文章がとにかく静かで、読んでいるあいだだけ呼吸が深くなる感じがします。星野道夫さんは1996年にカムチャツカで亡くなられていて、これが遺された言葉なのだと思うと、また読み方が変わります。
Amazonで見るハワイに持っていく本|ハワイが舞台の小説
ハワイ/中編小説
まぼろしハワイ

父が亡くなって三ヶ月。傷心のオハナが、義母でフラダンサーのあざみとホノルルに降り立つところから始まる中編集。喪失を抱えた人たちが、島でゆっくり回復していく話です。
旅のお供にいい理由
- リゾートモード、じゃないハワイ
- ワイキキも出てきますが、ノースショア、ハレイワ、カフクのエビ。観光の外側にある、静かなハワイが書かれています。
- 好き嫌いは分かれます
- ハワイを「魂の療養地」として書いた本なので、明るい旅の本を探している方には向かないかもしれません。そのぶん、疲れているときにはよく効きます。
書店主のおすすめポイントハワイといったら、陽気なリゾートしかイメージがなかった私ですが、本作でガラリと印象が変わりました。静かで、癒しの大地。こんなハワイなら行ってみたいです。ハワイの歴史にも興味を持ちました。誰かを見送ったあとの旅、区切りのタイミングのハワイに。テンションを上げずに読める、ホテルの部屋読書も似合う1冊です。
Amazonで見るキューバに持っていく本|キューバの旅エッセイ
キューバ/旅エッセイ
表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

オードリーの若林さんが、5日間の夏休みにキューバへ一人で飛んだ記録。「資本主義とは別のシステムで生きている人を見たい」という動機で出かけて、結局ずっと自分のことばかり考えちゃうという、お茶目さも詰まったエッセイ。
旅のお供にいい理由
- ハバナの色が、文章で見える
- 旧市街、海沿いのマレコン通り、カバーニャ要塞。ピンクやターコイズの街並み、クラシックカー、路上の生演奏。派手な言葉を使っていないのに、景色が浮かびます。
- 読了しやすさ★4・文庫は増補版
- キューバ編に加えて、モンゴル編・アイスランド編・コロナ後の東京が書き下ろしで入っています。1冊で4回旅ができる文庫です。
- ひとり旅の心細さごと書いてある
- 格好つけたい気持ちと、情けない現実。一人旅で心が折れかけた経験がある方ほど、うなずくところが多いと思います。
書店主のおすすめポイント終盤で、旅に出た本当の理由が明かされます。あそこで泣いたという声をよく聞きますし、私も涙腺にきました。旅エッセイを読み慣れていない方の1冊目としても、すごくいいです。累計30万部を超えている人気本。『青天』も好調の若林さん、また新しくエッセイも出して欲しいなあなんて、待ってしまう方のお一人です。
Amazonで見るグアテマラに持っていく本|グアテマラの旅エッセイ
グアテマラ/旅エッセイ
グアテマラの弟

グアテマラの古都アンティグアに、家と仕事と家族を見つけてしまった弟を、姉である著者が13年ぶりに訪ねる滞在記。すっかりグアテマラ人になっている弟を通して、家族のことも自分のことも見つめ直していきます。
旅のお供にいい理由
- 読了しやすさ★5・208ページ
- 20冊でいちばん薄くて、いちばん速く読めます。書き出しの一文で、もう引き込まれます。
- コーヒー大国なのにコーヒーが薄い
- 現地では砂糖をたっぷり入れて飲むのだそうです。こういう「行かないと知らないこと」が、全編に詰まっています。
- 中南米に行く予定がなくても読める
- 異国で暮らすとはどういうことか、という話なので、行き先を問わず、長めの旅の前に。
書店主のおすすめポイント片桐はいりさんの文章は、声が聞こえてくるみたいなリズムがあって、本当に心地いいです。働き者のお母さんを「鮫」にたとえる章が特に好きでした。普段あまり本を読まないという方に渡しても、きっと読めるでしょう。薄い、というのも旅向きでありがたい1冊。
Amazonで見る周遊する方、何か国もまわる方、あるいは「移動している時間そのもの」が好きな方へ。国に紐づかない5冊です。
国をまたぐ旅へ|世界各地が舞台のエッセイ・小説
世界各地/ルポルタージュ
もの食う人びと

飽食の日本に苛立った新聞記者が、「人はいま、何をどう食べ、どれほど食えないのか」を確かめに世界をまわったルポ。取材相手と同じものを、同じ卓で食べるという一点で全編が貫かれています。
旅のお供にいい理由
- 食からしか見えない場所がある
- ダッカの残飯市場、ハノイのフォー、エチオピアのインジェラ、ウガンダのマトケ、チェルノブイリのスープ。目次を眺めるだけで、行ったことのない国の台所が浮かびます。
- 読了しやすさ★3・地域ごとの短いルポ
- 1編が短いので区切りやすいのですが、冒頭のダッカがかなり強烈です。食事中に読むのはおすすめしません。
- 1990年代の世界
- 30年前の記録なので、いまとは状況が違う国もあります。それでも古びないところが、この本の怖さかもしれません。
書店主のおすすめポイント講談社ノンフィクション賞を受賞した1冊。正直、明るい旅ではありません。厳しい現実の前に立ち尽くしますが、知らないことを知ることも本の大切な力ですね。最近だと『ハイパーハードボイルドグルメリポート』がテレビ東京のドキュメンタリーで人気で、Netflixにも追加されていましたが、このトーンが好きな方はきっと気に入る作品だと思います。過酷な食文化に触れるなか、唯一、クロアチアだけは美味い魚が出てきます。以来クロアチアでいつか新鮮な魚を食べるのが、夢に加わりました!あちこちのルポが混じっているので、自分が興味のある1編だけでも読んでみてください。
Amazonで見るイギリス・オーストラリア・イラン他/旅エッセイ
明日は、いずこの空の下

『精霊の守り人』『鹿の王』の上橋菜穂子さんが、高校時代から現在までに訪れた国々のことを綴った旅エッセイ。文化人類学者としてのフィールドワークと、物語づくりが地続きであることが見えてきます。
旅のお供にいい理由
- スコットランドからオーストラリアまで
- マナーハウスでの研修旅行、アボリジニの人たちとの暮らし、イラン。行き先がばらばらなので、どんな旅の相棒にもなります。
- 挿絵が可愛い!
- ところどころに散りばめられた挿絵が可愛くて、さすが上橋さんのエッセイだなあと感じます。「カンガルーのしっぽ」は、読んだ人がだいたい覚えている一編。
書店主のおすすめポイントファンタジーを描く人が、どこで何を拾って帰ってくるのかがわかる本です。守り人シリーズが好きな方は、読み終わったあとにもう一度あのシリーズを開きたくなると思います。森が迫ってくるような、壮大な自然の描写もお楽しみください。
Amazonで見る世界各地/エッセイ
キャラヴァンは進む─銀河を渡るⅠ─

「旅を学ぶとは人を学ぶということであり、世界を学ぶということでもあった」——その一文から始まる、約25年ぶんのエッセイ集。旅のこと、人のこと、自作の舞台裏が、混ざったまま置かれています。
旅のお供にいい理由
- 『深夜特急』の続きのような一編がある
- あのとき行かなかったマラケシュを、のちに訪ねる話が入っています。深夜特急を読んだ方には、たまらない一編だと思います。
- 読了しやすさ★3・1編は数ページ
- どこから読んでも大丈夫です。ただ、個人的にはスポーツの章がわりと長いので、そこは飛ばしてもいいかと思いました。
書店主のおすすめポイント旅といったら、沢木耕太郎さんですね。「恐れずに。しかし、気をつけて。」の一文が私の旅のモットーでもあるほど、大好きな言葉です。沢木さんが旅先のバッグに入っているだけで、なんだかテンションが上がる気がしませんか?表題作の「キャラヴァンは進む」が個人的には好きでした。皆さんもお気に入りを見つけてみてください。
Amazonで見るスペイン〜モロッコ〜エジプト/長編小説
アルケミスト 夢を旅した少年

アンダルシアの羊飼いの少年サンチャゴが、繰り返し見る夢に導かれてエジプトのピラミッドを目指す寓話。海を渡り、持ち金を盗まれ、砂漠を越えて、最後に宝物のありかを知ります。
旅のお供にいい理由
- オバマ前大統領も愛読、世界の名著!
- 81か国語・1億部販売の、世界でいちばん読まれている旅の物語のひとつです。教養としてもばっちり、ぜひ一度触れておくといいでしょう。
- 読む時期・心のあり方で効き方が違う
- 「何かを心から望めば、宇宙全体が協力してくれる」。この一節が大変有名な作品ですが、他にも金言の嵐。折に触れて読みたい、私もよく再読する本です。
書店主のおすすめポイント旅、というよりも人生を旅に例えているような作品です。この作品に感化された人は数知れず、私も起業に悩んでいる時期に読んで、迷わず起業に踏み切れた思い出深い1冊です。この本は薄いのですが、読みやすくはないです。個人的には前半に金言が詰まっているので、半分にあたる100ページ読めばもう読了したも同然でしょう笑。ちょっとスピリチュアルですが、心を開いて読むと思考が深まり視界が広がります。旅にインスピレーションを求める感覚で、この本をお楽しみください。
Amazonで見る空の上/エッセイ
グッド・フライト、グッド・ナイト

ボーイング747の現役機長が書いた、空の上のエッセイ。3万フィートから見える世界と、地上とはまるで違う上空のルールが綴られています。原題は Skyfaring。
旅のお供にいい理由
- 窓側の席が、急に特等席になる
- ヒースロー、北極圏を越えるポーラールート、グリーンランドの眺め。窓の外に広がっている景色の名前が、読むとわかるようになります。
- 読了しやすさ★1、章を選んで読む本
- 結構手強い作品です。「Machine」や「Air」の章は飛行機の仕組みの話なので、私は飛ばして読みました笑。「Encounters」の章から読みはじめると入りやすいです。
- すれ違う2機の交信
- 同じ航路を高度差だけで飛ぶ2機のパイロットが、互いの機影が見えるあいだに無線でやりとりをする話。上空でしか成立しない、短い一編です。
書店主のおすすめポイントこの本、一度はコンサル会社に就職した会社員が、夢を諦めきれずパイロットになるお話でもあるんです。パイロットという仕事を心から楽しむ様子は、お仕事エッセイとしても響くなあと思って読了しました。400ページあって、章によっては専門的です。自分に合った章だけつまみ食いしてみてください。飛行機の中で読みたい本、私調べで圧倒的1位です。著者は高校時代に金沢でホームステイをしていたそうで、日本の空の話も出てきます。
Amazonで見る旅先での読書について、選書をしながら思ったこと
選書をしていると、この本をあの場所で読めたら最高だろうなあと想像することがよくあります。
特にアジアの旅に連れて行きたい選書では、読んでいるあいだじゅう、アジア特有の立ち込める砂埃や生ぬるい風、生き生きとした人々やストリートフードが恋しくなってしまいました。
どれも作品としての魅力が素晴らしいのですが、なかでも『未必のマクベス』・『午前三時のルースター』・『インドラネット』は、旅情緒と合わせてミステリーとしてのハラハラドキドキも味わえるので一石二鳥!旅中は束の間現実を忘れ、没頭するような、圧倒的な物語に酔いしれたい方におすすめです。
これを現地で読める方がうらやましい!旅先での読書、どうか楽しんできてください。
アジア・アメリカ旅行の読書についてよくある質問
アジア・アメリカ旅行に持っていく本は、何冊が適切ですか?
2冊をおすすめしています。移動中に読む軽めの1冊(短編集やエッセイ)と、滞在中にじっくり読む1冊の組み合わせです。3冊以上は荷物になるだけで、実際にはほとんど読み切れません。滞在が2週間を超えるときや、複数の国をまわるときは、紙の本2冊に加えて電子書籍を数冊入れておくと安心です。持っていった本を全部読めなくても、気にしなくて大丈夫ですよ。
旅行に持っていくなら、小説とエッセイのどちらがいいですか?
移動時間が長い旅ならエッセイ、滞在型の旅なら小説が向いています。エッセイは数ページで区切れるため、搭乗待ちや乗り継ぎといった細切れの時間でも読み進められます。小説は物語に入り込む時間が必要なので、ホテルやカフェでまとまった時間が取れる旅程に向いています。この記事では両方を紹介しているので、旅のスタイルに合わせて選んでみてください。
海外旅行に持っていく小説で、読みやすいものはどれですか?
この記事のなかでは『グアテマラの弟』(208ページ・読了しやすさ★5)、『舞台』(224ページ・★5)、『小さな場所』(269ページ・★5)が読みやすいです。どれも薄いか、1話ずつ区切れる構成か、文章が平易か。普段小説を読まない方でも、読みやすいと思います。
本は行く前に読むべきですか、現地で読むべきですか?
半分ずつがおすすめです。行く前にすべて読み終えてしまうと、現地で「この場所だ」と気づく楽しみがなくなります。出発前に前半を読んで土地の輪郭をつかみ、後半は現地で読む。この読み方だと、物語の場面と実際の風景が重なる瞬間が生まれます。帰国後に読み返すとまた違って見えます。
台湾が舞台の小説でおすすめはありますか?
『路(ルウ)』(吉田修一/文春文庫)がいちばんのおすすめです。台湾新幹線の建設プロジェクトを軸にした長編で、台北から高雄へ移動する予定があるなら、その車内で読むことができます。日本と台湾の関係が歴史・仕事・恋愛のどの面からも描かれているため、旅のあいだに見える景色が変わります。台北の街をもっと近くで見たい方は、同じ台湾でも『小さな場所』(東山彰良/文春文庫・読了しやすさ★5)を。1話ずつ区切れる連作短編なので、夜市の合間でも読み進められます。
紹介されている本は、書いた人が全部読んでいるのですか?
はい。この記事で紹介している20冊は、すべて書店主が最後まで読了した本です。チャプターズでは、お客様にお届けする本はすべて実際に読み切ったものだけ、という方針を取っており、ブログの選書も同じ基準で行っています。あらすじや他の書評をもとに並べた記事ではありません。タイトルに国名が入っていなくても現地の空気が濃く残っている作品は、読まなければ見つけられないためです。
電子書籍と紙の本、旅行にはどちらが向いていますか?
荷物を減らしたいなら電子書籍、旅の記憶を残したいなら紙の本です。長期滞在や複数国をまわる旅では電子書籍が圧倒的に便利ですが、物語の舞台に実際に立つときは紙の本をおすすめします。その場所でその本を開いた写真は、後から見返したときの価値がまったく違いますし、現地のチケットやレシートを挟んで持ち帰ることもできます。
まとめ|いい本を選ぶと、いい旅になる。
旅に持っていく本を、ヨーロッパ編と合わせて40冊。この記事では、アジア・アメリカ大陸・国をまたぐ旅の3つに分けてご紹介しました。
ヨーロッパへ行かれる方は、こちらもどうぞ。
ヨーロッパ旅行に持っていく本20選|書店主が選ぶ旅の小説・エッセイ【国別】
スーツケースに本を1冊入れるかどうか。たったそれだけのことなんですが、読んだ本と、歩いた街の記憶が重なる瞬間は、旅の記憶として強く残ります。旅という非日常の行為に物語が加わることで、旅がさらに彩り豊かに感じられるからだと思います。
この20冊は、どれも最後まで読んで選びました。行き先が決まっている方は、その地域のところだけ見ていただければ大丈夫です。持って行きたい本が1冊でも見つかっていたら、それがいちばん嬉しいです。
そして、全部を読む必要はまったくありません。旅の最中って忙しいですからね。1冊の中から好きな章や言葉をちょっとでも見つけられたら十分です。
本が、旅の記憶を少しだけ濃くする演出になれたら嬉しいです。
よい旅を。そして、よい読書を。
「恐れずに。しかし、気をつけて。」
沢木耕太郎『深夜特急 第三便』あとがきより次の旅に持っていく1冊、チャプターズにお任せください。楽しくて読みやすい本が毎月届きます。夏は毎年「旅」をテーマに選書しています。
あなたのためだけに本を選ぶ、パーソナル選書
東京・市ヶ谷の実店舗「チャイと選書」では、店頭にてパーソナル選書を展開中。10分間のヒアリングを通じて、あなたにぴったりの本を5作品ご紹介します。選書後は最大1時間、お店にも滞在いただけます。旅先に合わせた選書も得意ですので、お選びできない地域もありますが、ぜひご相談ください。
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