本好きさんの、本の思考が深まるおすすめ3選。

オススメ本紹介 『次何読む?』

こんにちは。
今回ご紹介するのは本にまつわる本です。

紹介する人
オンライン書店を運営する小さな会社の代表。小説・エッセイをメインに月数十冊に目を通す。愛読書は「アルケミスト」と「その手を握りたい」。旅先での読書が人生のご褒美。

少し聞き慣れないこのジャンル、実は本に関する本って想像以上にたくさんあるんです。
今日はノンフィクションのジャンルに絞って見ていきたいと思います。

ご紹介する3冊はこんな人におすすめ💡

 ・本が好きだから、本についてもっと考えたい方。
 ・読書から久しく離れているので、ウォームアップになる
ような読書がしたい方。
 ・出版・書籍業界に興味のある方。

尚こちらの記事は、以下動画でも視聴いただくことができます。
動画・ブログ、お好きなスタイルで本の紹介をお楽しみ頂けたら嬉しいです。

本の紹介

それでは、早速本の紹介に移りましょう。
今回紹介するのは、以下の3冊です。

📙「本屋のミライとカタチ」北田博充 著
📘「読書は鼻歌くらいでちょうどいい」大島梢絵
📗「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」三宅香帆

北田博充さんが書いた「本屋のミライとカタチ」は、梅田 蔦屋書店の店長を務める北田博充さんご自身が取材・編集を行った一冊です。この本は、様々な業種の方々と本の未来を考える対談形式になっています。プロレスラーやマーケティングサイエンティスト、国語の先生など、異業種の方々が本の未来について語ります。

この本の特徴は、異業種の視点から見た本屋の未来です。例えば、プロレスラーの高木さんが「イケメンのいる書店はどうだ」というアイデアを提案し、本屋にはシンプルかつ強いコンセプトメイクが必要だと語っています。このアイデアは、単にイケメンを集めるというだけでなく、書店に新たな魅力と価値を加える方法として非常に興味深いものです。
また、国語の先生は「文学は私と他者の分かり合いなさを知るために必要です」と語り、文学の重要性を説いています。この視点から見ると、本屋は単なる本を売る場所ではなく、人々が互いに理解し合い、共感し合う場でもあるのです。

本書には他にも、マーケティングサイエンティストの視点から、本の売り方やプロモーションの方法についての議論も含まれており、実際にビジネスに活かせる具体的なアイデアが豊富です。本屋さんに限らず、何かを売ることに悩んでいる方にとっても、新しいアイデアのヒントになる一冊。

対談形式で書かれているため、読みやすく、多様な視点からの意見が交わされているのも魅力です。

この本を読む

大島梢絵さんの「読書は鼻歌くらいでちょうどいい」は、Instagramで読書の楽しさを発信しているインフルエンサーによる本です。この本は、タイトル通り、鼻歌くらいの気軽な気持ちで読書を楽しんでほしいというメッセージが込められています。

本書は、見開きごとに完結する短いエッセイと可愛いさし絵が特徴で、読んでいるだけで心が温かくなります。具体的には、読書をファッションとして楽しむことの大切さを説いています。例えば、近藤孝太郎さんの「100冊で耕す」で「将来読むつもりで本棚に入れておくことはファッションとしての読書だ」とポジティブな意味で紹介されています。本には、単に読むだけでなく、本を通じて自分を表現し楽しむことの重要性を伝えています。

大島梢絵さんは大人になってから読書を始めたそう。本書からは、彼女の本好きになるまでの努力や情熱も伝わってきます。そのため、読書初心者や久しぶりに本を手に取る方にもおすすめ。

大島さんが紹介する「柚月麻子さんの『バター』」では、主人公がソフトクリームを食べた時の描写に「舌の上に日差しが広がるような味だった」という表現があります。これにより、単なる味の描写以上に、その体験を読者に共有させる力を感じます。

また、本書には他の著作からの引用や本の紹介が惜しげもなく含まれており、本好きも、読書初心者も、きっと次に読みたい本が見つかります。

この本を読む

三宅香帆さんの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」は、働きながら本を読む時間がないという悩みを抱える人々に向けた一冊です。日本の労働史を明治以降から追い、読書がどうして難しくなったのかを紐解いていきます。

この本は、労働と読書の関係について新たな視点を提供してくれます。例えば、読書は情報を端的に取りに行くタイパコスパの社会ではノイズとして扱われることが多いと指摘し、読書の価値を再認識させてくれます。また、労働史の中で黙読が明治時代から始まったという興味深い事実も紹介されています。この歴史的な視点から、現代の労働環境と読書習慣の変遷を理解することができます。

働いていて本が読めない自分を責めずに、社会の仕組みを理解しながら労働と読書の関係を考えることができる本作は、ビジネスマンや労働改革に関心のある方に特におすすめです。例えば、自己啓発本が多くの人に受け入れられる理由についても触れており、これにより、読書は決して自己啓発となるものだけでなく、もっと深いレベルでの理解や共感を生む体験であることが理解できます。

この本の中で特に興味深かったのは、労働史を通じて読書がどのように変遷してきたかを追った部分です。例えば、黙読が明治時代から始まったことや、それ以前は朗読が主流だったという歴史的な事実は、読書の形態がどのように進化してきたかを理解する上で非常に重要です。また、「読書はノイズだ」とする視点は、現代の情報過多の社会において、読書がどれほど特別な行為であるかを再認識させてくれます。

この本を読む

まとめ

今回紹介した3冊は、どれも異なる角度から読書や本屋の未来について考えさせてくれる素晴らしい本です。

読書が好きな方、これから読書を始めようと思っている方にもぜひ手に取っていただきたい本たち。

自分に合った一冊を見つけて、素敵な読書体験を楽しんでください。
それでは、また次のブログでお会いしましょう。


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