Chapter 1

ページ数： 240ページ
読了しやすさ：★★★★★（短編エッセイ・イラストも満載）
仕事スイッチ： ★★★★☆
※最初30ページを読むだけでアペロ参加可能！※

海女や石工、秘書にコンビニ店長まで！
街の“達人”たちに会い、仕事の極意と暮らしの工夫を聞き集めた観察記。
短い章とイラストで、それぞれの仕事が持つ小さくもかけがえのない美しい瞬間を照らします。

【おすすめポイント】
選者（書店主・森本）が昨年出会い、ずっとお届けしたかったエッセイ集！
世の中には想像以上にたくさんの仕事があり、それぞれにしかない美しい瞬間ややりがいが隠れている。
そんな気づきを届けてくれるのがこの一冊です。

丁寧な取材に裏打ちされた表現で綴られる100の仕事たち。職人さんの手作業に関する記述はどれも細やかで、思わず「いま就活生だったらなりたい職業が多すぎて困る」と感じてしまうほど魅力的でした。
それぞれの仕事の尊さを知ることで、慣れきってしまった自分の“ただの仕事”にも小さな誇りを取り戻せる感覚があり、すべての働く人へ、そしていま就職やキャリアに迷う人にもぴったりです。

ページをめくるごとに増える“ふむふむ”。一つ一つ短い手軽さと深みのバランスを保証します。
この秋きっとあなたのお仕事も全力で肯定し、やる気をONにしてくれることでしょう。

ページ数： 368ページ
読了しやすさ： ★★★☆☆（連続短編小説）
仕事スイッチ： ★★★★☆

地方の小さな食品会社の部長をめぐり、同僚や家族ら十三人の視点が交錯する長編小説。
芥川賞作家が贈る、すべての働くひとに捧げる至極の“会社員”小説。

【おすすめポイント】
軽やかなタイトルに反して、中身は皮肉とウィットに満ちた、いい意味で裏切られる濃厚なお仕事小説です。
物語は同じ会社に勤める複数の人物の視点で描かれ、短編的な面白さがありつつ、ラストに向けて繋がっていく展開は長編ならではの醍醐味もしっかり味わえます。

登場人物それぞれが抱える職場での悩みや倦怠感はあまりにリアルで、読みながら思わず「会社に行きたくなくなる」と苦笑してしまう場面も少なくありません。口コミにも「嫌悪と共感が同時に湧く」との声があり、納得させられました。

仕事はキラキラした瞬間ばかりではないことを知る私たち。だからこそ、こうした仕事への怠慢や影、ネガティブサイドを肯定してくれる作品もまた、仕事へのスイッチを入れてくれるのではと思い選書しました。

大前提、小説としてとにかく面白いです、さすが芥川賞作家！多くの人が“好きな作家”に挙げる理由もわかります。
週末よりも、平日の通勤通学のお供や夜の読書にこそぴったり。働くすべての方へ、「お疲れ様」の一言と連帯の気持ちで本をお届けします。

ページ数： 176ページ
読了しやすさ： ★★★☆☆（長編小説）
仕事スイッチ： ★☆☆☆☆

戦後間もない日本で、ブラジルへ直通する“深い穴”を掘る極秘事業が始動。
広報係となった主人公は、計画の前史を調べ、進捗を記録し、やがて“開通”の報せに向き合う。
本読みがうなった、ぶっ飛び系お仕事小説。

【おすすめポイント】
終始ばかばかしいのに、大真面目。笑いのタイミングに戸惑いながらページをめくり、途中からは諦めたように笑ってしまう――とにかく今までにない、不思議な読書体験を与えてくれる作品です。

まずは“日本からブラジルへ直通の穴を掘る”という設定が意味不明。これで小説が成り立つのかという半分怖いもの見たさで手に取ってみましたが、選書に入るということは...しっかり成り立っていました！

突拍子もない設定と、淡々とした広報係の記録で綴るコントラストが鮮やかで、シュールな演劇を見ているような気持ちです。ナンセンスとはこのことを指すのでしょう（きっと）。

今回の選書3作で圧倒的な問題作、ビデオチャット・アペロが盛り上がりそうだなと思い選書。お仕事のスイッチは今どうでもいい（笑)！そんな方は迷わずこちらですし、とにかくジャンル分けしづらい作品なので、ちょっと変わった小説に出会いたい方にもおすすめ。

楽しめるか、困惑するか。あなたはどちら？