“最強バディ”
ページ数:368ページ
ジャンル:長編小説
読了しやすさ:★★★★★
ふたり暮らし、はじめました。
大学講師として来日した英国紳士を出迎えたのは、現代の若きサムライだった!
文化の違うふたりの交流が価値観を揺さぶる、武士とジェントルマンのハートフル同居物語。
<おすすめポイント>
日本家屋の縁側で、足をぶらぶらしながら友達お茶をする──。
「あ、いいな」って今思った方、そんな気分になる一作です。
本作は、英国から日本にやってきたイギリス人大学講師と、現代に生きる「武士」の出会いを描いた物語。
え? 武士?大丈夫、みんな最初は戸惑います(笑)。
けれど、この意外な設定は思いのほか自然に馴染み、すんなりと物語に引き込まれていくのでご安心を。
二次元的な誇張や時代劇風の演出ではなく、丁寧に紡がれるのは価値観の異なる二人の交流なのです。
武士としての礼儀正しさ、日々のルーティンを重んじる生活、信念を貫く姿勢──。
最初は戸惑っていたイギリス人も、次第にその生き方に魅了され、敬意を抱くように。やがて最初こそ理解しがたい存在だった武士は、かけがえのない存在へと変わっていきます。
現代に生きる武士の違和感が生み出すユーモアにくすっと笑いながら、彼を見守る人々の温かさに心がほっとする。
自分の信念をまっすぐ貫く武士道に、時折憧れる瞬間もあるかもしれません。
「友情とは、ただ心地よいものではなく、ときに相手のために立ち止まり、問い直し、向き合うことなのだ。」
正反対の世界で生きてきた二人の出会いは、大人になってからの友情のあり方や作り方についても考えさせてくれます。
チャプターズでは春の選書にお迎えしたいと、1年間温め続けた一冊です。
“最強バディ”
ページ数:192ページ
ジャンル:連続短編小説
読了しやすさ:★★★★★
売れないイラストレーターと、何かとストレスの多い大学の非常勤講師。
生家の築古団地で暮らす幼なじみの二人は、50歳を迎え共に独身。
一緒にご飯を食べ、車で買い物に行き、時にはささいなことでケンカもする。
でも、隣の部屋から伝わる気配が、二人にとっては何よりの安心。
今日もまた、「あのね」と始まるおしゃべりが静かに続いていく──。
日々のちいさな幸せや友情を、ユーモアと温かさたっぷりに描いた物語。
<おすすめポイント>
友達とこんなふうに年を重ねられたら素敵だな、そう思える二人の幼馴染の友情小説。
大事件はないけれど、だからこそ、二人の毎日は心にやさしく響いてきます。
気持ちがちょっと沈んだとき「そっちにお茶飲みに行ってもいい?」って言える友人がいることって、最高に幸せなことかもしれない。
「大丈夫。あなたのいいところも、悪いところも、知ってるから」
小さい頃からの性格もお互いの初恋もほとんど全て知っているからこそ、言いすぎてしまったり、言わなくても分かってしまったり。
そんなやりとりに、友達との記憶がふっとよみがえる方もいるはず。
気を遣いすぎず、でも大事なときには自然と手を差し伸べる──。
ゆるやかで確かな友情に、心がじんわりと温まります。
春の午後、団地からおしゃべり声が聞こえてくるような、穏やかな時間が流れる本作。
大切な友達に会いたくなったり、春の新しい出会いに胸が弾むような読後感です。
“最強バディ”
ページ数:336ページ
ジャンル:長編小説(連続短編でもあります)
読了しやすさ:★★★★
死にゆくあなたのために、僕ができること。
病院でバイトをする「僕」は末期患者の願いを叶えることを始める。
「初恋の人に会いたい」「いっそ殺してくれ」 そこに込められた深い悲しみに、心は揺さぶられ──。
深くて切ない青春小説。
<おすすめポイント>
人生の最期に、人は何を願い、誰を想うのか。
本作は、病院でアルバイトをする大学生が、末期患者たちの最後の願いを叶える中で人間の深い感情や生きる意味に触れていく物語です。
ある日、一人の患者の願いを偶然叶えたことから、寿命の短い人々の「最後の願い」を託されるようになります。
さまざまな願いに直面し、揺れ動く主人公の心。
そんな彼を、飄々とした態度で見守る葬儀屋の幼馴染。二人の関係が、絶妙な距離感で描かれます。
彼らは喫煙所でたびたび顔を合わせ、何気ない会話を交わしながら、死や人生について語り合う。
男女の友情のバランスが心地よく、彼女の言葉に触れるたび主人公は少しずつ自分の考えを整理し成長していきます。
伊坂幸太郎の『死神の精度』のような空気を感じつつも、本作はもう少し主人公自身に矢印が向いた成長譚。
室外機の音がずっと聞こえてくるような、ビルの隙間から見える狭い空が似合うような、灰色の空気をまとった物語なのに、読後に押し寄せる不思議な爽やかさが今も忘れられません。
今月の選書テーマ“最強バディ”の中では、最も斜めな立ち位置の選書がこちら。
晴天よりも、雲がうっすらかかる空が好きな人へ。
イチかバチかの勝負より、サンやヨンの間で揺れ動いてしまう人へ。
余白のある感情を愛する人に読んでほしい物語です。
“最強バディ”
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