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2024 11

今月の選書テーマ

忘れられない香り

人の五感の中で、
最も記憶に残る
と言われているのが嗅覚。

実家に帰ると
懐かしさが込み上げたり、
通りすがりの人が
ふと過去を思い出させたり。
突如押し寄せる香りの記憶は、
時にどんな小説よりも
叙情的だなと感じます。

今月は、そんな香りに
小説から勝負。
活字から香り立つ物語を
集めました。

選書に1年をかけ、
ようやくまとまった3作に、
お届け時から始まる
香りの体験も添えて。

11月のチャプターズは、
今までで一番オシャレにお届けです。

タブから気になる作品を選ぼう!

本のイントロと選書ポイント

ページ数:256ページ(長編小説)
読了しやすさ:★★★★
香りたつ度:★★★★★

人並み外れた嗅覚を持つ主人公が働く静かな洋館。
ここには今日も、誰にも言えない秘密を抱えた女性や、失踪した娘の手がかりを求める親など、事情を抱えた依頼人が次々訪れる。

香りは永遠ーー
天才調香師が紡ぐ、「香り」にまつわるドラマティックな物語。

<スタッフおすすめポイント>
本作は、オーダーメイドの香水作りを専門とする、天才調香師の物語です。
華やかなお仕事小説かな?と、ライトで楽しい雰囲気を期待して読み始めたのですが、静寂の似合う美しい物語でした。

読ませる設定、少しのファンタジー要素も含んだエンタメに、小説だからこその美しい言い回しや情景。
元から抜群のバランス感を持つ作家ですが、本作はそういった点でピカイチです。この世界観にずっと浸っていたくて、読み切るのが惜しいほどでした。

天才のモノづくりの過程を覗き見しながら、自分が依頼人ならばどんな香りをオーダーしようかと、あれこれ思考を巡らせて読み進めるのがおすすめです。

解説の小川洋子さんは、こう語ります。
「言葉の意味を越えて、嗅覚が際立つという稀有な体験をさせてくれる小説である」

読書の秋には1冊くらい本を読みたいけれど、失敗したくない...
そんなお客様の気持ちにもきっと応えられるでしょう。
口コミサイトでも軒並み高レビュー、鼻腔にも響く新たな読書体験をお楽しみください!
ページ数:480ページ(長編小説)
読了しやすさ:★★★
香りたつ度:★★

老舗百貨店の外商員として働く主人公。
上司に認められるため、月1500万円のノルマ達成を目指して今日も全力奔走!

能力も人脈をフル活用で働く爽快お仕事エンタメ。
ようこそ、富裕層の日常へ。

<おすすめポイント>
お買い物、好きですか?お仕事小説、好きですか?
YESの方は迷わずこちらを!外商という普段馴染みのない職業を通じて、日本のセレブリティたちと一緒にお買い物を楽しみましょう。

数千万円をその場でカードで切れる人、本当にいるんだ〜と最初は驚きますが。読み進めているとだんだんと金銭感覚が麻痺していきます笑。金払いのいい富豪たちのショッピングを通じて、なんだか自分自身もハイクラスに仲間入りしたかのような気前の良さと心地良さを、思い切り味わって頂けたらと思います。

子供の頃、デパートの化粧品売り場で受け取る香水のサンプルが大好きだったという主人公。そういえば、デパートやホテルがくれる日常の中の非日常、好きだったなあという方も多いのでは?好きを仕事にした後の苦悩と喜びは、働く世代の私たちにいい刺激を与えてくれます。

お金、品性、そして生き様。
様々な要素を持つ小説ゆえ、正直「香り」がテーマの今月以外にもお迎えできると思いましたが、逆を返せば、いつでも紹介したい名作!
彼女のちょっと変わったルームシェア事情も、物語に楽しいスパイスを効かせます。
ページ数:304ページ(2作品収録の中編小説)
読了しやすさ:★★
香りたつ度:★

「俺はきっと生まれそこなったんだ。」

愛するべき真の相手は、どこにいるのだろう?
「本当に大切な人」とは誰かを模索する、恋愛の本質を克明に描いたままならない大人たちの物語。

<おすすめポイント>
この秋は、しっとりと。
直木賞受賞作家の名作に浸ってみませんか。
純愛から一歩踏み出した、チャプターズでは珍しい直球な恋愛小説をお届けします。

主人公は財閥家系に生まれた20代の男性。家族全員がエリートであることに劣等感を抱き、自分は「出来損ない」と感じています。天邪鬼な性格から、周囲の反対を押し切って結婚や就職を強行しますが、何をしても満たされない彼の結婚生活は、当然のように幸せが長続きしません。恋愛を通じて見えてくる人生とは...
決して「純愛」とは呼べない、大人たちの身勝手な恋愛模様ですが、その人間らしさや混沌とした感情は、妙にリアルでどこか共感を覚えます。

著者は、あるインタビューで「真の愛すべき相手は、多くの経験を経て初めて見つかるもの」と語りました。物語を進めるうちに、その真意が伝わってくる感覚があります。
よく「人は変えられない」と言いますが、愛はその例外かもしれません。愛とは、自分を変えたいと思うほどに一緒にいたいと願うこと、なのかなあと考えながら読みましたが、皆様はどう読むでしょうか。

作中で語られる「香り」の意味は、読んだ人だけにわかる特別な体験です。
2作品が収録された中編、表題作は比較的さくっと読めるのでお気軽にお手に取って頂けたらと。
恋愛小説が好きな方はもちろん、今月、少し立ち止まって考え事をしたい哲学気分の方にもおすすめです。

Pickup!

今月のゲスト

Halus

Halus

イラストレーター。「大人かわいいのアクセントを」をコンセプトに、上品かつ柔らかい人物イラストを描く。

ESTEBAN

ESTEBAN

南仏発のフレグランスブランドのミニルームスプレーを添えて。 今回はレーヴブランの香りをお届けします。 開封時の香りもお楽しみに。

関係値のある出版・書店各社さまにご協力を頂き、ご推薦いただいた本をChapters bookstoreで味見し4作品を決定。

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