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2021 2

今月の選書テーマ

はじめて

読んでないなんて言いづらい。
有名すぎて読んだ気持ちになっていた。

今月は、日本を代表する男性作家を
Chaptersが独自でセレクト、
4名のデビュー作を集めてみました。

最初の作品を出版した当時、
彼らはまだ2・30代。
そう思うと少しだけ、
親近感が湧いてきませんか?

今月は天才たちの「はじめて」に
みんなで触れてみましょう。

タブから気になる作品を選ぼう!

SOLD OUT ※商品は予告なく入荷する場合がございます。

本のイントロと選書ポイント

緻密な演出で読書を虜にする作家

伊坂幸太郎さん、今回ご紹介するデビュー作の発売当時(2000年)は、エンジニアとして働きながら小説を書いていました。会社帰りのバスの中で斉藤和義さんの曲を聴きながら「会社を辞めて小説に専念する」と決心し、それを告げた時の奥様の「いいんじゃない?」という軽やかな返事が、今も彼の支えだそう。

自然と頭の中に映像が浮かび上がり、夢中で読み進めてしまう伊坂作品の特徴は、今回お届けするデビュー作からすでに健在!作品に向き合う際の伊坂さんの圧倒的なインプット量と、それを丁寧に分かりやすく変換していく文才こそがなせる技です。別の作品同士で、登場人物や舞台設定が交差する遊び心や小ネタも大変緻密で、作品全てを読破する熱心なファンが多くいるのも納得です。

映画が好き、音楽が好き、スピーチは苦手。空想を描く小説は書けるけど、自分を語るエッセイは不得意。伊坂作品に登場する人物像にぴったり当てはまるような作家さんです。

読了しやすさ:★★★★★
日本人が最も親しみやすい海外文学

「あ、ノーベル文学賞の人だ!」...と、そこで会話がストップしてしまう方、ぜひこの機会に、世界中から愛される彼のデビュー作に触れてみるのもいいかもしれません。

カズオイシグロさん、日本生まれイギリス育ちの作家さんです。名前から勘違いされてしまうことも多いそうですが、小説は英語で書かれた紛れもない海外文学。彼が小説家になったのは、自身の幼少期の記憶、両親から聞いたこと、そして本で読んだことが混じり合ってできた頭の中の日本を書き留めるため。家族とともに5歳で渡英し、日本とイギリスのアイデンティティを持つ彼が生み出す作品は、そのせいかどこか懐かしくも儚い「日本」を感じさせます。今回お届けするデビュー作は、海外に住む日本人女性が戦後の長崎での日々を回顧する物語です。

温厚な英国紳士・カズオイシグロさんの作品は、日本人にとって一番馴染みやすい海外作家作品とも言えるでしょう。

読了しやすさ:★★
日本のミステリーといったらこの方

老若男女から支持を受ける人気作家・東野圭吾さん。彼の作品をきっかけにミステリー作品にハマった方、小説は苦手でも彼の作品だけは読む!という方も多くいらっしゃるそうです。

小説から漂う賢く優等生な雰囲気とは裏腹に、実は彼自身、本なんて全く読まない、クラスに一人はいるお調子者の大阪少年だったそう。初めて小説に目覚めたのは高校生の頃。そこから彼の創作魂に火が付き、大学卒業後も技術者として働く傍ら作品を書き続けました。今回ご紹介するデビュー作を機に、専業作家の道へと進んだ東野さんですが、今のようにヒット作を連発する作家さんへと成長するまでには、ここからまだまだ長い道のりがあったというから驚きです。

予想のつかない展開とクリアな文章、新作の度に何度も私たちの期待を超えてくれる作家さんのデビュー作を、ぜひ。

読了しやすさ:★★★★
いつまでも本棚に並べたい小説家

村上春樹さんはデビュー前、大学で出会った今の奥様とジャズ喫茶を経営していました。神宮球場で野球を観ている最中に、突然「小説を書いてみよう」と思いつき書いたデビュー作が、今回ご紹介する作品です。

シーヴァス・リーガル、ムーンライトセレナーデ、ブルックスブラザーズ...村上ワールドにはどれもお酒、音楽、洋服の固有名詞がたくさん登場し、出てくるものたち全てがリアル以上に魅力的かつ神秘的に映ります。
そんな彼のデビュー作は、細切れのラジオを聴いているような、海外の雑誌をぱらぱらとめくっているような、タイトルにつられて美しい物語を期待するといい意味で裏切られます。当時はさぞ鮮烈なデビューであったことでしょう。

世界的に有名な彼の作品を日本語のまま読める私たち、実はとっても幸運なのかもしれません。これから先、22世紀も23世紀もきっと世界中から愛され続ける、自分の本棚にいつまでも置いておきたくなる作家さんです。

読了しやすさ:★★★

Pickup!

今月のゲスト

moviebox

moviebox

“何気ない映画との出会い”を届ける、フォロワー数19万超を誇るインスタグラムアカウント。一度見たら忘れない抜け感のあるイラストも、人気の一つ。

にしきれお

にしきれお

"読まなくてもカッコよく語れる"をテーマに、noteにて書評・文学作品紹介を多数公開中。純文学を軽やかに語る新しい切り口と文体が人気、今月のChaptersで推薦文を担当。茨城在住の26歳。

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