“はじめてのミステリー”
ジャンル:連続短編ミステリー
ページ数:288ページ
読みやすさ:★★★★★
得意技は猫だましとアリバイ崩し!?角界に"迷"探偵現る。
大のミステリー好きで、稽古よりも本の続きが大事な三役力士。
自分は相撲取りではなく探偵なのだと言いはり、付け人は悩まされ通し…。
しかし、彼らの周辺でなぜかシャーロック・ホームズの名作ばりの事件が続発。
はじめて本物の事件を解決しようと乗り出す力士だが、思わず勇み足を!?
まわしを締めた名探偵による、爆笑ミステリー。
<スタッフおすすめポイント>
梅雨だし、お家で没頭できる本を…ミステリーなんてピッタリかもしれない!
そんな思いで始まったミステリー選書でしたが、想像以上に頭を使う心理戦や、ずっしり重たい読後感のものが多く、知恵熱が出るのではないかというほど選書作業が難航しました。
「もっとサクッと読めて、楽しいミステリーが読みたい」と探している中で運命的に出会ったのが本作です。
かの有名なシャーロック・ホームズが好きすぎる力士が、稽古そっちのけで推理小説と事件解決に没頭…
良い意味でくだらなく、鬱屈とした気持ちになりやすい雨の日も、クスッと、たまにゲラゲラ笑いながら読めるのが魅力な本作。
こんな力士を抱える相撲部屋の親方は大変だなあと他人事で思う一方、力士だからこその知識や技を使った解決法で、相撲知識もミステリーとしてもしっかり楽しめるのもポイント。
「ミステリー=難しい」のイメージを覆す、愉快な一冊です。
今月、読みやすさや楽しさを求める方はこちらの本がおすすめです◎
“はじめてのミステリー”
ジャンル:長編ミステリー
ページ数:248ページ
読みやすさ:★★★★
生放送のクイズ番組。
決勝戦に出場したクイズプレーヤーが一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態が発生。
いったい彼はなぜ、正答できたのか。
エモーショナルかつ知的興奮に満ちた、一気読み必至の超エンタメミステリー!
<スタッフおすすめポイント>
今月の3作品の中で、最も“ミステリーっぽくない”ミステリー、ですがめちゃくちゃ面白い!
一番最初に選書が決まった「いま」届けたい作品です。
舞台はクイズ番組の決勝戦。一文字も問題が読み上げられる前に“ゼロ文字正答”で優勝をさらった、ライバルの超人的パフォーマンスの真相を探ってゆく追跡劇。
犯人探しや複雑なトリックもなく、ひたすらに「なぜあいつはクイズを正解できたのか」というシンプルな問いを求める本作は、ページ数も少なく、のめり込むように没入できるのにサクッと読める点も、日々忙しいチャプターズのお客様にぴったりです。
ネタバレを避けて感想をまとめると、「変えられるのは未来と自分自身だけ」という、ごくシンプルなメッセージに収まります。ただ本作には、不祥事やスキャンダルが明らかになったときの世間の手のひら返しに対する痛烈な皮肉も織り込まれており、発売直後という新しさとあわせて、今の時代だからこそ響く旬さもあるのかなあなんて感じました。
著名作家の伊坂幸太郎さんは、本作を読み終えたあと自ら帯を書きたいと申し出るほどハマったそうで、この作品の面白さを物語っています!
私(=書店主・森本)個人の意見としては、クライマックスが特に好きでした。読了後、思わずニヤリとほくそ笑んだ瞬間を今でも覚えています。
ミステリー好きはもちろん、初心者さんも安心して手に取れる!
今年文庫化したばかりの話題作で、一緒に謎を解き明かしましょう。
“はじめてのミステリー”
ページ数:296ページ
ジャンル:長編小説(連続短編でもあります)
読了しやすさ:★★★
父が書いた小説を探しています――。
伯父が営む古書店を手伝っている青年は、お店にやってきた女性からある依頼を受けることに。
それは、彼女の父が遺した"結末のない5つの物語"を探してほしいというもの。
依頼を進めるうちに、彼女の父はある重大な秘密を隠していたこともわかってきて…。
5つの物語が指し示すものは何か。物語の真意が明らかになる時、驚きの真実が読者の前に現れる。
精緻でほろ苦い、大人の本格ミステリ。
<おすすめポイント>
大学を休学している青年が、ひょんなことから小説探しをすることになります。
しかし、見つけないといけない小説は、無名作家のショートショート。
どこに載っているのか、そもそも本当に存在するのかどうかすらわからない…。というところから物語は始まります。
本作は小説探しの過程よりも、作中作(無名作家のショートショート)の内容とそこに込められたメッセージに意味があります。
最初に登場するショートショートのクオリティに、思わず「これ作中作ですよね?」と唸ってしまうほど。
ミステリーの醍醐味である謎解きの楽しさと合わせて、作中作という一つの手法に触れられる点でもおすすめの作品です。
本作を手がけるのは、ミステリーに拘る賞を軒並み受賞しアニメ化された作品もある人気ミステリー作家。
名を上げた有名シリーズとは違った一面が垣間見えますが、これこそが著者の持ち味。
ミステリーの名手お得意の人間の暗さを描き切る本作は、著者の良さが存分に発揮された隠れた名作です。
推薦文寄稿:たかひでの本棚(X:@tkhd_hondana)
“はじめてのミステリー”
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